深夜2時ごろ、少し背中や足元が寒くて目が覚める。昨晩は身体が火照ってトレイルマットを取り払ってFPマットだけをマットとして使っていたため背中の断熱性能がすこし足りなくなっていた。寝られないほど寒いわけでもなく起きあがるほどでもなかったため、そのまま何度か寝たり起きたりを繰り返す。6時出発を目指していたため、5時には起床し、朝ごはん(菓子パン)を食べながらテントの中の片付け。大きくなった水ぶくれを処置したり、昨日着ていた行動着に着替えるが少し湿っているし少し(?)臭いもある。メリノウール系の行動着の方が良いのかなーと思いながらテントを片付ける。
そして水をいただき、キャンプ場を後にする。beetoさんお世話になりました。

6時を過ぎるとすでに日は高くなり始めており、気温の上昇も感じる。足裏の調子はまずまずといったところでとりあえず歩くのに支障はない。鹿狼山登山口に着くとすでに車が10台程停めてある。みんな暑くなる前に山に入りたいんだね。


登山道に入るとアスファルトから砂利道や土の道に代わり、少し足にやさしくなる。おおよそ看板のペース通りに歩いていると徐々に眺めがよくなってくる。山頂も間際というところで途端に太平洋側の良い景色が拝める。山頂からも蔵王方向の良い景色が見れる。


昨日は松川浦から出発してきたし、先週末は屛風岳にいたんだよなー。
良い景色をひとしきり楽しみ、休憩を終え鹿狼山を下ろうとするとそこはかなりの急勾配。マップに急勾配と書かれているだけのことはあるぞ、と足裏にダメージを蓄積させながら下る。そして無心で歩き続け登山道から抜けだす。




そしてまたアスファルト道を歩き始めることとなる。ひとまず真弓清水を目指し、緩やかな下りを歩き続ける。

真弓清水は本当に冷たくおいしい水でたくさん水を飲んだ。消費した水を補給し、汗をぬぐっていた手拭いも少し水洗いさせていただいた。
ずっとここでのんびりしていたかったが、そんなわけにもいかず次は右近清水を目指す。水場はもっと分散してると嬉しいんだけどなと自分勝手なことを思いながらぐんぐん歩く。


船を飾っている民家があり、昔はこの船に乗ってなにを獲っていたんだろうか?と思いながらただひたすら歩く。右近清水に着いたのが9時ちょっとすぎ。おおよそ狙い通りだなーと少し休憩して次の目的地へ。


それがここボヌールやすひろ66さん。お店に入ろうとすると、小学校低学年くらいの男の子が自転車で走りだそうとしたところで転んでしまう。幸い怪我が無さそうなので自転車を起こすのを手伝ってあげる。そしてボヌールやすひろさんでお昼ご飯兼行動食のパンを2個買わせていただき、スタンプもいただいた。ここのパン屋さんはなんだか私が小さいころよく行っていたパン屋と似た雰囲気があり、ちょっと懐かしく思ってしまった。
そしてここから住宅地を抜け田んぼを超えて海を目指すんだなと歩き始めると、先ほどの子供達が正面から向かってきた。声をかけると缶コーヒーを差し出してきた。さっきのお礼にと私にくれるようだ。最初は保護者が持たせてくれたのかと思ってありがたく受け取ったが、歩きながらよくよく考えるとわざわざ自分で買って持ってきてくれたんじゃないかと思い直した。だからここで感謝を伝えておきたい。本当にありがとう。
そして龍昌寺を通り過ぎ、そろそろ日影が少なくなってきそうな気配を感じとり、木陰で先ほど貰った缶コーヒーとパンをおなかに入れる。久々に飲んだ缶コーヒーはとてもおいしかった。

今日は風がある程度吹いており、昨日よりは歩いていて体が楽だ。日傘を片手にそんなことを感じながら、海を目指して歩いていると、諏訪神社が目の前に。学生の頃諏訪大社の上社・下社をレンタサイクルで巡ったことを思い出し、お参りをする。

そして田んぼに面した道を歩き続け、舞台はついに宮城県へ(写真は振り返って福島を抜けたことに気づいたときに撮ったもの)


福島県側には標識はあったが、宮城県側には標識は見つけられず。


木ノ岡溜池は蓮が咲き、カエルが飛び跳ねていた。そんな風景を眺めていると人間も蓮の葉に乗れるんじゃないかと妄想してしまう。


そしてようやっとの思いで海までたどり着く。どうせなら海を眺めながら歩きたいと思い防波堤の上を歩く。そして昼過ぎごろ震災遺構の中浜小学校へ。時間に余裕があると思い少し見学することに。

ただ見学するだけかと思いきや、ビデオ上映や語り部の案内もあり、1時間程度の見学。
ここから二日目の宿泊先、casano-vaさんは約8km程度、スタンプも3か所ほど貰いに行く予定もあるので時間は結構ギリギリだな、と思いながら先を急ぐ。まずは坂元駅方向、やまもと夢いちごの郷を目指す。このあたり足裏が結構しんどく歩くのがきついなと感じてきた。
いちごの郷でスタンプを貰い、飲み物を買う。とりあえず歩かなければ目的地に着かないということで歩き始めるが足は重い。宮城病院のあたりで一度足が止まってしまう。バス停のベンチで少し休む。この足の状態で明日も歩くのは相当しんどいだろうと思う。明日のことは明日考えよう。今日できることは今日済ませよう!!と奮起してまた立ち上がり、歩き始める。
そして何も考えないようにして歩き続けると山本町役場が見えてきた。スタンプが貰える山本町歴史民俗資料館へ。時刻は3時過ぎ、見学は4時半までということで安心して見学する。イメージキャラクターのせんこくん、最初見たときはこんなのでよいのか?と思ったが、見学して納得。いいキャラしてる。個人的にクリアファイルが欲しかったが、今は少しでも重量は増やしたくないと思いぐっと我慢。資料館をでたらスタンプを貰えるe/l cafe au laitさんの営業時間を調べる。どうやら日曜日は定休日のようだった。キャンプ場に向かう前に山下駅近くのフレスコキクチに向かう。絆創膏の買い足しや、食料の買い物を済ませ、キャンプ場に向かうために道を調べる。駅から近いと思い込んでいたが調べると徒歩30分。…きつい。だが、西日は幻想的な風景になっていた。


なんとかたどり着きテントを張り、着替えをして足の調子を確かめる。靴擦れの箇所は10箇所になっていた。
とりあえず食べなきゃどうしようもない、ということで夜ご飯を作る。昨日食べたジャガイモ入り袋めんが美味しかったので今日はまずジャガイモを煮て袋めんのスープで味付けして食べることに。



ジャガイモとにんにくを頑張って小さく切り、アルコールストーブで煮ていく。柔らかくなってきたら昨日余ったサッポロ一番塩のスープ。今日買った辛ラーメン(あればサッポロ一番味噌にしたかった)のスープも入れていく。



いままでサッポロ一番は味噌が一番おいしいと思ってたけど、塩の方が好きなんじゃないかと思い始める今日この頃。そして辛ラーメンはやっぱり好みではない。そして旅の途中で食べるにはすこし辛すぎる。でも美味しいけどね。
ジャガイモを半分くらい食べたら水を足し、らーめんも入れ、食べる。夏の夜の袋めんは背徳的な味がして美味しい。
夜ご飯を食べているとだんだんと外も暗くなり始める。
ご飯を食べながら考える。明日はどうしようか。明日はおおよそ山の中にいる時間が大半を占めるので足には優しいが、万が一何かあった際に山を降りるのは大変そうだ。奇跡的に回復しなければ明日は歩くのは止めておこう。
そう考えながらテントの中に潜り込み寝る準備に取り掛かる。昨日よりも標高が低い分気温が高く暑い、湿度も昨日よりあるようでフロアレスのシェルターでは結露も結構する。虫に刺されはしなかったが耳元で蚊が飛ぶ音がする長い夜が始まる。
翌朝目を覚まし、トイレに向かおうと立ち上がる。足はやっぱり痛かった。

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